数次相続が発生した場合の不動産の名義変更 その2

司法書士山本宣行のコラムです。
ご相談者の皆さまが疑問に思われるような法律手続きのお話しや普段聞き慣れない法律用語など身近な法律問題を取り上げて解説致します。

数次相続により最終相続人が1人の場合の遺産分割の決定

数次相続とは前のコラムでもお伝えしたように第一次の被相続人の相続発生後の日付にさらに第一次の相続人が亡くなり、次の相続である第二次相続が発生した場合のことをいいます。
最近の少子化傾向により一人っ子などの方も多くなっており、わたしが今までご相談を承ったご相談者様の中にも第二次相続での最終相続人が1人となる事例はよくありました。
このような事例で最終相続人が自身で遺産となる不動産の処分を決定し第一次の相続人と第二次で発生した相続人の二重の資格で遺産分割を行った場合に第一次の被相続人の不動産名義から1人となった最終の相続人へ第一次の被相続人の死亡日による相続を登記原因として不動産の名義変更登記をすることは可能なのかという問題があります。
直接第一次の被相続人名義の不動産から第二次の最終相続人名義へ移転登記が出来る事例では1つの登記申請となるため登録免許税も1回納めれば済みます。
しかし法定相続で第一次の相続人名義に登記をしたうえで順次亡くなった相続人の持分名義を第二次の単独である最終相続人に持分移転登記を行わなければならない事例の場合は持分にかかる登記の分だけ余計に登録免許税を納めなくてはなりません。
費用にかかわることなので1つの登記申請で済むパターンと2つの登記申請が必要となるパターンを説明していきます。

上記の相続関係を図にした場合は下記のようになります。

1つの登記申請で済むパターン

第二次相続の被相続人Bの死亡前にCとの間で被相続人A名義の不動産をCが取得する旨の遺産分割協議が行われていたが遺産分割協議書が作成されていない場合

平成28年3月2日法務省民二第154号民事局長回答の先例によると

上記のような事例では、Bの死亡前にCとの間で被相続人A名義の不動産をCが取得する旨の遺産分割協議書が作成されていなくても遺産分割協議自体が行われていれば遺産分割協議は要式行為ではないため有効となります。
Cは当該協議内容を証明できる唯一の相続人となり、Bの死亡後に作成したCの印鑑証明書付きの遺産分割協議証明書は登記原因証明情報の適格性を有するものとなり第一次の被相続人Aの死亡日による相続を登記原因とする直接C名義への不動産名義変更登記の申請に関して直接の所有権移転登記が可能となります。
上記のほかにも例えばBがAから生前に生計の資本として贈与を受けていた場合の事例でも第一次の被相続人Aの死亡日による相続を登記原因とする直接C名義への不動産名義変更登記の申請に関して唯一の相続人であるCがBの特別受益証明書を作成し提供した書面は登記原因証明情報の適格性を有するとされています。
(参考 登記研究455・91)
遺産分割協議証明書は最終相続人が自分自身で第一次相続が発生した後に遺産分割協議を行ったことを証明するものなので客観的な証明がないため多少違和感を感じてしまいますが実務では登記申請の際に必要となる添付書類です。
書式はいくつかあるかと思いますがイメージしやすい例として下記のようなものとなります。

2つの登記申請が必要となるパターン

被相続人A名義の不動産をCが取得する旨の遺産分割協議がBの生前に行われていない場合

平成26年9月30日東京高裁の判断によると

パターン2のような事例では従来は「遺産処分決定書」などの題目を付けてCが被相続人Aの不動産すべてを直接相続し取得したことを内容とするC作成の書類を登記原因証明情報の一部として提供することで第一次の被相続人Aの死亡日による相続を登記原因とする直接C名義への不動産名義変更登記の申請は受理されてきたと認識しております。
しかし平成26年3月13日の東京地裁の判決で登記官が登記原因証明情報の提供がないとして却下した決定が適法とされ、さらに平成26年9月30日の東京高裁において同様の決定が下され控訴棄却となり上告申立ても平成27年4月28日付けで最高裁は不受理の決定がなされました。
この判断の根拠は第一次の相続ではB、Cが遺産の共有状態で次の二次相続では相続開始時にすべてCに帰属し遺産の共有状態は解消されている。
そのためCが第一次相続によるBの相続人としての地位とC固有の相続人としての地位を併有しているといえないためBの生前に遺産分割協議が行われていない事例ではBの死亡後にC単独で遺産分割の余地はなく登記原因証明情報の適格性を欠くとしています。
難しい話ですが不動産の名義変更で登記申請をする際に提供する登記原因証明情報がその根拠となる原因がきちんと存在しその登記申請の真正を担保する内容であると登記官が確認出来ないと登記申請は受付られませんよということになります。
したがってこのようなケースの場合は被相続人Aの死亡日による相続を登記原因とする直接C名義への不動産名義変更登記の申請は受理されず下記のような2件の登記申請が必要になってしまいます。


1.被相続人Aから亡きB名義とCへの法定相続による不動産の名義変更登記
2.亡きB名義の持分すべてをCへの法定相続による不動産の名義変更登記

 

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